『ChatGPT』VS『BingAI』VS『Google Bard』システム開発における文章生成AI”比較編”

『ChatGPT』VS『BingAI』VS『Google Bard』システム開発における文章生成AI”比較編”

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前々回の「ChatGPT」編、そして前回の「BingAI」編に続き、今回は「Google Bard」を用いてシステム構築した内容を紹介します。

(前の記事:『ChatGPT』と『BingAI』どっちがいいの?システム開発における文章生成AI”比較編”

Google Bardとは

LaMDA(※1)を用いてGoogleが開発した対話型のAIです。

現在はLaMDAからPaLM2(※2)に切り替わっており、2023年4月から日本でも一般利用が可能になりました。

Google Birdは先のChatGPTやBingAIと同様に、テキストの要約・翻訳・プログラムコードなど、さまざまなコンテンツを作成することができ、Googleアカウントがあれば無料で使えます。

また、3択形式というユニークな対話の特徴をもっており、ユーザーは一番欲しい情報を選択してその後の対話を進めることができます。

ただし選択後に次のプロンプトを入力すると他の選択肢は消失します。

※1:会話型AIに特化したLLM。文書と対話の両方を含む1兆5,600億語のテキストコーパスで事前学習され、さらに、意識性(sensibleness)、興味性(interestingness)、安全性(safety)について手作業で注釈を付けた受け答えデータによる追加の訓練で微調整を行った。
※2:Googleが開発したLLMの一種。PaLMは主に英語の文書を学習させたことに比べて、PaLM2はコーディング能力や英語以外の言語への対応能力などが加わった。

取り組みの概要

本取り組みはGoogle Bardから生成されたコードを用いて実際に開発を行うという内容です。

プロンプトエンジニアリングの循環イメージ画像

【前提条件】

  • アパレル系ECサイトのレイアウトをコーディングすることを目的とする
  • 使用する言語はHTML、CSS、JavaScript(jQuery)とする
  • ChatGPT・BingAIで検証した時と同様に、日本語プロンプトを英語に翻訳してAIチャットに投げる
  • Google Bardは試験運用中(2023年7月時点)

プロンプト初回

プロンプトエンジニアリングの画像

プロンプト説明

  • 「Web developer」という役割を果たすために、アイデンティティの指示をする文を最初に入れます
  • 初回はサイトの「ロゴとメニュー」に関するプロンプトを実行します
  • 前回と同様英語に翻訳してから、サイトのロゴとメニューに関するプロンプトとイメージスライダー機能用のプロンプトを分けて実行します

生成結果

Google Bardは「HTML」・「CSS」をセクション分けしてコードを生成 しました。

生成AIから生成されたコードの画像

構築結果

システムを構築した結果の画像

ロゴやサブメニューで気になる箇所はあるもののプロンプト通りに表示できている印象です。

BingAIで苦戦したサブメニューの表示も1回目で実装できております。

プロンプト2回目

次にイメージライダーを実装するためにプロンプトを投げます。

プロンプトエンジニアリングの画像(2回目)

生成結果2回目

・・・予想外の答えが返ってきました。

生成AIからの回答(2回目)

ChatGPT、BingAIでは生成されたコードがGoogle Bardでは生成されません。

「インターネットから適当に選んで・・・」この部分のタスクが不可能なのではないか推測して次のプロンプトを投げました。

プロンプト3回目

イメージファイルはローカルを参照するよう指定します。

プロンプトエンジニアリングの画像(3回目)

生成結果3回目

しかしイメージが理解できないという回答が返ってきました。

生成AIからの回答(3回目)

プロンプト4回目

4回目では“イメージ参照しない”というプロンプトを投げましたが、3回目と同じ回答が返ってきました。

プロンプトエンジニアリングの画像(4回目)

プロンプト5回目

5回目では”イメージスライダーの配置の指定なし”で入力したところ、どうやら「image slider」という単語が理解できない様子でした。

プロンプトエンジニアリングの画像(5回目)

プロンプト6回目

プロンプトにある「image slider」を「gallery slider」に置き換えて投げたところ・・・。

プロンプトエンジニアリングの画像(6回目)

生成結果6回目

今度はコードが生成されました。

生成AIからの回答(6回目)

Draft(選択肢)の中で想定していたレイアウトイメージに近いコードをピックアップします。

構築結果

システムを構築した結果の画像(2回目)

インターネットからイメージを参照するプロンプトについては問題なく反映されました。

ただし以下の問題があるため修正のプロンプトを投げます。

  • イメージが縦に3枚並んで表示されている
  • JQueryの定義ファイルを呼び出すコードがない
  • イメージを左右に移動できるボタンが表示されない
  • イメージの位置がレイアウトの真ん中ではない
  • イメージが自動的にスライドしない

プロンプト7回目

修正コードを生成するプロンプトを投げます。

プロンプトエンジニアリングの画像(7回目)

生成結果7回目

問題なくコードが生成されました。

生成AIからの回答(7回目)

今度もDraft(選択肢)の中から1つ選択します。

構築結果

システムを構築した結果の画像(3回目)

先の問題点を全て解消する形で反映されました。

本取り組みの率直な感想

  • ChatGPT、BingAIよりも回答速度が早い印象
  • Draft機能により3つ選択肢が提示されて使いやすい
  • BingAIと同じく生成コードの参照先を提示する場合があるため信頼度が少し高い
  • どのブラウザでも利用できて便利
  • ChatGPT、BingAIと同じく完璧なコードを書いてくれるわけではない
  • ChatGPTと同じくコード作成の途中に途切れる確率が高い

コード生成における『ChatGPT』vs『BingAI』vs『Google Bard』

結論:Google Bardがやや優勢か

ChatGPTとBingAIとGoogle Bardの性能比較

簡単な表ですが、感覚的にはこのような感じかと思います。

コード生成能力

→Draft案の3択から選択できるので欲しい情報が生成される可能性が高いです。

回答スピード

→Draft案を3つ生成しておりますが、ChatGPTやBingAIよりも生成スピードが早い印象です。

使いやすさ

→どのブラウザでも利用可能なのですが、Google Workspaceアカウントを利用する場合は管理者の許可が必要になります。

まとめ

今回は前回の『ChatGPT』vs『BingAI』に引き続き『Google Bard』でもコードを生成してみました。

”image”が理解できないのはちょっと意外でしたが、創作が得意とされる『Google Bard』はプログラミングも得意分野であることがわかりました。

まだ試験運用中のためサービスに組み込む等の使い方はできませんが、ブラウザ公開だけの現時点でも今後に期待が持てます。

先行している 『OpenAI』 『Azure OpenAI Service』(AOAI)に対して、google社がこれからどのように追い上げるのか注目です。

次回は最新テクノロジーとして昨今注目を集めている「Copilot」の第1弾として 「Windows Copilot」について解説します。
Windows PCの優秀な副操縦士「Windows Copilot」とは

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