デザイン業務の標準化・効率化・生産性向上を実現するデザインAI、営業AIとは

デザイン業務の標準化・効率化・生産性向上を実現するデザインAI、営業AIとは

  • AI活用
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お世話になっております。船井総合研究所の武田です。
今回は、広告・印刷・デザイン業界におけるAI活用についてご案内いたします。

広告・印刷・デザイン制作業界では、長年にわたりデザイン提案の非効率性や、それに伴うデザイナーの業務負荷増大が課題とされてきました。特に、お客様からの曖昧な要望や、それに起因する度重なるデザインのやり直しは、「終わりが見えない」状況を生み出し、会社の利益や生産性にも大きな影響を与えています。
しかし、このような課題に対し、AI、特に生成AIの活用が強力な解決策として注目されています。生成AIを適切に導入・活用することで、デザイン検討や企画にかかる労力と時間を大幅に軽減し、業務効率化と生産性向上が期待できます。

1.顧客との「イメージのズレ」を解消するデザインAI

デザイン提案における最大の課題の一つは、お客様が具体的なイメージを言語化するのが難しいこと、そして営業担当者からデザイナーへの情報伝達の過程で齟齬が生じやすいことです。結果として、最初に提示されたデザイン案がお客様の期待と異なることが多く、何度もやり直しが発生します。

ここで力を発揮するのがデザインAIです。生成AIを活用すれば、お客様と対面しながら、その場でデザインイメージのすり合わせを円滑に行うことができます。例えば、「もっとシンプルに」「この色合いで」「アンティークな雰囲気で」といった抽象的な指示でも、AIが瞬時に修正案やバリエーションを生成し提示してくれます。お客様は画面に表示される具体的なデザイン案を見ながら、視覚的に方向性を確認し、意思決定を進められるため、後から大きな修正が発生する可能性が低減されます。これにより、デザイナーはデザイン案作成にかける労力や時間を軽減し、本来注力すべき制作作業に時間を確保できるようになり、業務負荷軽減に直結します。

2.商談の質を高める営業AIの可能性

お客様の要望が曖昧・抽象的であるという課題は、営業担当者が正確に聞き取れなかったり、デザイナーに伝える際の指示が不明確になったりすることにも繋がります。このような状況で、生成AIは、商談や打ち合わせの場で強力な営業AIツールとしての役割を果たします。

お客様の要望をその場でAIツールに入力するだけで、AIが複数のデザイン案を即座に生成し提示できます。これにより、お客様は具体的な選択肢の中から好みの方向性を示すことができ、営業担当者は顧客の真のニーズをその場で具体的に捉えることが可能になります。これは、単にデザインが決まる時間を短縮するだけでなく、顧客満足度を向上させ、結果として企業の利益確保にも貢献します。

3.AI活用の効果を最大化する事前準備

(1)顧客へのヒアリング項目を策定する
お客様からどのような情報を聞き取るべきかを明確にし、体系化することが重要です。
制作物の目的、ターゲット層、デザインの方向性(イメージ、色合い、フォントなど)、使用素材の有無、参考デザイン、必須記載事項、情報の優先順位、仕様(サイズ、用紙、色数、加工)、納期、予算、校正方法、権利関係などを漏れなく確認することで、AIへの指示出しに必要な情報を揃えやすくなります。

(2)過去デザイン実績の整理
これまでに制作したデザインデータを、顧客別、業界別、媒体別、サイズ別、色別、ターゲット別などの切り口で整理し、AIが学習する貴重なデータとして活用します。
過去実績とヒアリング項目を紐付け、どのようなコンセプトやテーマに基づいて作られたかを明確にすることで、AIが自社のスタイルや成功事例を踏まえたデザイン案を効率的に生成できるようになります。

これらの事前準備があってこそ、デザインAIは最大限にその能力を発揮し、デザイン提案ややり直し回数の削減という目標達成に貢献します。

4.まとめ

デザインAIと、それを活用した営業AIのアプローチは、広告・印刷・デザイン制作業務における非効率性を根本から解消し、業務効率化、生産性向上、ひいては利益確保と顧客満足度向上を実現する強力な手段となります。曖昧なイメージの具現化から、商談の質の向上、デザイナーの負荷軽減まで、AIは業界の未来を切り拓く鍵となるでしょう。

まずは、デザイン・制作業務の現状を見直した上で、AI活用による改善を検討されてみてはいかがでしょうか。

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